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2016年4月20日水曜日

【頑張れリアル店舗】マーケットを広げる






こんにちは!謎の肩書の男、梅本です。


現在は【頑張れリアル店舗】をテーマに書いています。

最終的にはこのブログらしくウェブまで持っていきますのでご安心ください。


今日は「マーケットを広げる」

というテーマで書いてみたいと思います。


いくつか前の記事でクラシック業界の市場規模について簡単にまとめましたが、

ご存知の通り少子化です。

若いお客様の数は今後も縮小するでしょう。

また地方の場合は少子化のうえに都市部に人がどんどん移っていってしまうので、

「町のお客様」が減っていきます。


最近の調査ではクラシックに限らず「音楽離れ」という現象があるらしく、

特に若年層と高齢層の音楽離れが顕著です。


給与が上がっているわけでもなさそうなので、

お客様一人一人の予算も限られてきます。

消費税が10%になったらさらに減るかもしれませんね。


つまり何度も言っている気がしますが、

少ないパイを奪い合っている場合ではない、という状況ですね。


ただ、打つ手がないわけではないです。

根本的なところなので一社、一個人ではなかなか難しいですが、

ぜひ長期ビジョンの中に「マーケットを広げる」という項目を追加してください。


お客様一人当たりの予算が変わらないのであれば、

クラシック愛好家の人口を増やすしかありません。

途方もない、無茶な計画のように思えるかもしれませんが、

やらなきゃ潰れます。


何も日本全国のことをあなたのお店で背負いこむ必要はありません。

前の記事にもあった「競合店を味方にする」などを使って、

あなたのお店がある町の愛好家人口を増やしていけば良いです。


内勤しかいないネット専業の会社にはこれは出来ません。

リアル店舗を持っている会社にしかできないことですので、

ぜひ取り組んでいただきたいと思います。


何が出来るかについては、

それこそ競合店との勉強会や、社内の全体会議で案を出し合ってみると良いでしょう。

町が抱える問題点も含めて色々と障害になっていそうなものをあぶりだしてみましょう。


それ以外のポイントとしては、

基本的には「愛好家でない人を愛好家に変える」作業になるわけなので、

・学校以外で音楽をする学生

・大人の愛好家

を増やす施策になっていくかと思います。


特に学校は、吹奏楽部であれば部活と相性が合わなければ辞めてしまう部員もいますし、

弦楽器やピアノであれば、そういった部活がないところが多いと思うので、

そもそも学校で音楽活動をすることがないわけです。

そういった学生に「音楽を辞めさせない、諦めさせない」企画を考えてみましょう。


例えば

・部活動に参加していない学生向けの音楽合宿や発表会を主催する

・コミュニティバンド/オーケストラなどの体験入団を斡旋する

・町の音楽教室同士が協力して得意分野の教室の紹介を互いに行う

・家庭教師のように講師を派遣する形の音楽教室を展開する

・部活の人間関係に悩む学生の相談窓口を作る

などです。


全く興味のない、つまり愛好家ではない学生を愛好家に変えるには

「仲間を作って楽しむ」場の提供が必要になります。

合宿やレクリエーションのような感じで、

クラシック音楽を気軽に体験しながら友達を作れるイベントを考えてみましょう。


パッと今思いついたのは、「ミッション付きのスタンプラリー」とか。

参加は無料、対象は小中高生。一人からで参加OKですが、

当日は2人以上のチームになってもらいます。

小学生は1チームに一人は保護者同伴のほうが良いでしょう。

小学生は徒歩のみ、中高生は徒歩や公共交通機関で回れる範囲の地域内で、

図書館やホール、または商店などと協力して行います。

例えば図書館のクラシック音楽のコーナーで本を一人1冊借りてくるとか、

ホールで指定の楽器のチラシを1種類以上もらってくるとか、

そういうミッションを施設ごとにクリアするとスタンプがもらえます。

ゴールは主催店舗などで、試聴機などを使って指定の楽曲を聴くミッション。

これでゴールです。

参加者全員に何かしらクラシック音楽に親しみをもってもらえそうな賞品を用意しておきましょう。

手作りの入門冊子とかでもいいと思いますよ。

まあこれはあくまでも僕の思い付きです。


大人向けには、会社帰りの時間を狙って、

・初心者向けのイベント(クラシックの楽しみ方、楽器の楽しみ方がわかるような)

・音楽団体の作り方、運営の仕方などのセミナー

・新譜などの試聴会(サロンのような感じの交流会も兼ねる)

などが店舗内で出来るかもしれません。


また、ちょっと変わったところでは、

地域の旅行代理店なんかと提携して、

「クラシック音楽にゆかりのある地域や施設のツアー」

を組むのも面白いかもしれませんね。

これは高齢者向きかも。


上記の案はすべて「一人にさせない」というのがキーになっています。

一人ではなかなか成り立たないですからね。

ピアノにしたって聴く人がいたほうが楽しいのかもしれないし。

大小を問わず、コミュニティを用意してあげるという感じです。

コミュニティに属したいという欲求は、

マズローの5段階の欲求でいうと3段階目の「社会的欲求」というやつです。

これを満たしてあげることで、

次の「承認欲求」へと進み、最後に「自己実現欲求」へとたどり着きます。

演奏者を増やすという場合は、

この最後のところまで面倒を見てあげられるように、

段階に合わせて企画を複数同時進行させたいですね。


目の前の仕事で皆さん手一杯だと思いますので、

短期ではなく中~長期のビジョンとして一度考えてみて頂きたい問題です。


ただ中~長期とはいっても、

動き出さなければいつまでたってもたどり着けませんので、

動くと決めたらすぐに動かれたほうが良いでしょう。

まごまごしている間にもマーケットは縮小していってしまいます。

時は待ってくれませんからね。





それではまた次回。








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